現在主なビットコインの採掘機器は殆ど中国メーカーによって作られています。
1. Bitmain(ビットメイン、中国語名「比特大陸」)
Bitmainは、ビットコインの採掘マシンの業界最大手企業です。Bitmain社の「Antminer(アントマイナー)」ブランドは特によく知られています。
Bitmainは、ミクリー・ジャン(Micree Zhan 詹克団)氏とジーハン・ウー(Jihan Wu 呉忌寒)氏により2013年に設立されました。2人はビットコインマイニングのための特化したASICを開発することに注力しました。その後、Bitmainはビットコインマイニング業界で最も成功した企業に成長しました。
Bitmainが製造したAntminerシリーズは、その高性能と効率性から、非常に高い評価を得ています。特に、Antminer S9とその後継機種であるS15やS19 Proは、それぞれが発売された当時、最も強力なビットコイン採掘マシンとされました。S19 Proは、7nmのプロセステクノロジーを採用し、110TH/sのハッシュレートを実現しました。
Bitmain社は市場シェアも大きいことから、採掘マシンのコアの部品のハッシュボード修理を行うエンジニアが豊富にいることから、修理も迅速に行うことができます。
ただし、一時期、Bitmainは会社の創業者間で経営方針などについて深刻な対立があったことが知られています。(私たちも創業者が対立していた時期に購入した一部の採掘マシンは不良率が高く、悩まされました。)その結果、一時期はMicree Zhanが会社から追放されるという事態も発生しました。その後、創業者は和解し、再びBitmainの経営陣に復帰しています。
2. MicroBT(マイクロBT、「神馬」)
MicroBTは中国のビットコインマイニングハードウェアメーカーで、その最も有名な製品は「Whatsminer」シリーズです。MicroBTは比較的新しい企業であり、2016年に設立されました。かつてBitmainでチップデザインを担当してい楊作興博士(Dr. Yang Zuoxing)がBitmainから独立して、設立しました。楊博士はBitmainにてAntminer S7とS9の開発に大いに貢献した後、自身の会社を設立しました。
MicroBTは、短期間でビットコイン採掘マシン市場での重要な地位を確立しました。そのWhatsminer M20シリーズや後続のM30シリーズは、高いハッシュレートと効率性を提供し、BitmainのAntminerと競争する性能を持つ製品として高い評価を得ています。
私たちはWhatsminerのデバイスは故障が少ないことから、最近ではAntminerよりもWhatsminerを自社での投資際に採用を検討をすることが多いです。お客様に対してもWhatsminerをお勧めすることが多くなってきています。
しかし、2019年には、楊博士が業界最大手Bitmainからの特許侵害で訴えられ、一時的に逮捕されるという事態が起こったともいわれ、最大手企業とのつばぜり合いが激しくなっています。